Column コラム

世界の鍛造製造の職人

宝石業界裏話

鍛造とは金属を加工する方法のことを指しますが、金属を加工する場合、当然ではありますが、何も知らない一般の人が加工しようとしても、何をどうしたら良いのか?
工程が分かったとしても、その高度な技術やノウハウが必要なことから、立派な金属商品を完成させることは不可能です。
そんな金属加工方法である鍛造方法ですが、その方法は世界にまで繋がっており、世界にはトップレベルの職人達が存在しています。ここでは、そんな世界の職人達についてみなさんにご紹介させていただきますので、ぜひ世界の職人達を知っていただき、更に鍛造方法のことを知っていただければと思います。

鍛造方法の呼称について
鍛造方法にはプレス方法、削りだし方法など様々な方法が存在していますが、そのどの方法を取り上げたとしても、一流の職人達の手にかかれば非常に高価で立派な商品が作られることでしょう。
そんな鍛造方法を作る世界の職人達ですが、呼び名は様々ありますが、主には次の二つの通り呼ばれています。

それは、シルバースミスと呼ばれる職人とゴールドスミスと呼ばれる職人の二つです。
鍛造方法は金属を扱い、いかにその金属を加工するかによってその仕上がりが異なります。しかし、金属の中にも種類が分かれており、その種類を扱う中でも職人が得意とする分野が存在しています。そして、その得意とする金属の取り扱いによって、シルバースミスとゴールドスミスと言った名称に分かれているのです。

金属から連想されるイメージ
まず金属でみなさんがイメージすることとはどんなことでしょうか?
大抵の人が思い浮かぶのが、金や銀といった金属だと思います。
つまり、先程からお伝えしているシルバースミスと呼ばれる職人とゴールドスミスと呼ばれる職人は、銀を扱う職人なのか、金を扱う職人なのか、に分類されているということになります。

金も銀もどちらも非常に高価な材料ですが、銀は主に銀食器やフォーク、指輪などに使われていることが多いでしょう。
銀食器などを日常的に自宅で使われている方は少ないかもしれませんが、銀を専門的に取り扱っているお店には専門のシルバースミスが存在していることでしょう。
どちらにしても、この銀を専門的に扱う職人を世界では、シルバースミスと呼んでいますので、ぜひ覚えておいて下さい。

ゴールドスミスとは
次にゴールドスミスと呼ばれる職人ですが、銀を取り扱う職人のシルバースミスとは異なり、主に金を取り扱っています。
銀よりも更に日常的に使用する機会が少なくなる高価な金ですが、具体的には金細工や結婚指輪などのジュエリーに使われることが多いのではないかと思います。

そんなゴールドスミスと呼ばれる職人達ですが、その歴史は非常に古く、中世の時代にまで遡ります。その当時、ヨーロッパでは、ギルドと呼ばれる同業者組合があり、金の加工方法などを親方から弟子に継承していましたが、現在のスイスでその技術などが継承されており、今ではその伝統や技術などは国家レベルで守られているほど、非常に貴重な存在がゴールドスミスなのです。
国家レベルということは、ゴールドスミスと呼ばれる為には、国家試験をクリアしなければいけませんので、非常に格式の高い、金の職人達であるゴールドスミスは、誰もがなれるものではないのです。

シルバースミスとゴールドスミスの違いについて
鍛造方法は金属を加工する方法でその加工方法は素人には到底真似出来るものではありません。そして、世界の職人達は銀を取り扱うシルバースミスと、金を取り扱うゴールドスミスに分かれています。
ゴールドスミスと呼ばれる職人は特に格式が高いのです。