Column コラム

ダイヤモンド本当の選び方 TANZO 1/4

指輪

国際基準の評価方法「4C」

ダイヤモンドの品質を評価するとき、広く知られる基準として「4C」が用いられます。4Cは、米国宝石学会(GIA)によって考案され、正解各国の鑑定機関はこれを基準にしています。

【カラット – Carat】
ダイヤモンドの質量(重さ)を表します。1カラットは0.2gです。

【カラー – Color】
ダイヤモンドの色味を23段階に表します。無色透明は最上級のDグレード。黄色や茶色、グレーの色味の程度に応じてE、F、G、、、Zとランクが下がっていきます。

【カット – Cut】
カッティングの状態を表します。どれだけ精妙にカッティングされているか、職人の技術の質によって評価されます。

【透明度 – Clarity】
透明さを表します。内包物の大きさや数、傷の程度によって評価されます。

 

鑑定書は判断材料の1つに過ぎない

ダイヤモンドにはそれぞれ、そのものの価値を示す「鑑定書」が付いています。この「鑑定書」は絶対のものだと思いがちですが、実はそうではありません。

日本にはダイヤモンドの鑑定書を発行している鑑定機関は幾つか存在しますが、そのすべてが民営の営利目的企業です。宝石店からの依頼があり商売が成り立っているので、宝石店から喜ばれるように甘い鑑定を出してしまう所があります。

甘い鑑定を受けたダイヤモンドは高い値段で販売できるわけです。そこで、信頼できる機関の「鑑定書」であるかが、非常に重要なポイントになります。

 

あなたが最後の鑑定士

「鑑定書」の他にどうやって、ダイヤモンドの価値を判断すれば良いでしょうか。それにはご自分の目が枢要になります。ケースに入った状態でガラス越しに見てもその違いが分かりません。ケースから出して蛍光灯の明かりで見てみるのが良いです。

ジュエリーショップでは、白熱電球や強いスポットライトを使っている所が多く、そういう明かりはダイヤモンドの輝きを一層引き立てます。一方、蛍光灯の明かりは刺激が少なく色の偏りがなく、ダイヤモンドの素顔を見ることができます。強い輝きで気づかなかった霞や曇りに気づくかもしれません。

例えばグレーの色が入っていた場合、グレー色が濃いと「フェイントグレー」「ベリーライトグレー」などと鑑定書にも表記されますが、そこまで濃くない場合グレードだけを下げることで結果に反映されます。本来はFなのにGといったように、調整されてしまうのです。

この場合、Gという判断が黄色味によるものなのがグレーの色味によるものなのか分かりません。グレーのダイヤモンドを見分けるには、ご自分の目をもって、蛍光灯の下で確かめることが必須です。

また、リングが付いていない裸石(ルース)の状態で見ることも大事です。すでに指輪の状態になっていれば、台座からの反射光で輝きを正確に見ることができません。

できれば顕微鏡で大きく拡大して見てみると、なおよいでしょう。肉眼では気づかなかった傷や割れがあるかもしれません。そういったものが表面にまで達していると、何かの弾みで欠けたり割れたりしてしまうことがあります。こういうことが事前に分かっていれば、購入後に割れてしまうといった悲劇を予め避けることができます。

その他、内包物が見つかるかもしれません。それが嫌だという人もいれば、ダイヤモンドの個性だとして可愛いと感じる人もいて、同じ特徴でも感じ方は人それぞれです。顕微鏡を通して、そういったダイヤモンドの細かい特徴を知ることができるのです。

 

最高のダイヤモンドには、最高のリングを

TANZOの工房には、痛々しいほどに変形してしまった他社製品の指輪を持ち込む多くのお客様がいらっしゃいます。しかし、その原因は「重い買い物袋を持ち上げたとき」や「電車のつり革をギュッと握ったとき」といったように、日常生活において至って普通の事なのです。

たしかに、婚約指輪や結婚指輪に使われるようなゴールドはプラチナはもともと繊細な金属です。しかし、鍛造製法であればより強度の高い指輪を造ることができます。

また、宝石を留める”爪”も指輪にとって重要なパーツです。近年、既製品の指輪の中には細く・短いデザインの爪が流行っています。確かにこうした方が宝石の存在感が増し、指輪には繊細な印象を持たせることができるでしょう。しかし、経年劣化によって、爪が摩耗していったり、ポキッと折れてしまうことも往々にしてあります。

結婚指輪はこれから先、一生身に付けていくものです。デザインの流行に流され、明らかに強度の足りないようなリングを選んでしまっては、石落ちのリスクも避けられません。オーダーメイドなら、このようなリスクはデザインをする段階で専門家がアドバイスをしてくれるはずです。

また、TANZOでは1年に1回無料で「指輪の健康診断」を行っています。このような小さな工夫によって、大切なダイヤモンドを守ることができるのです。

真剣に選んだリングが変形したり、ダイヤモンドがこぼれ落ちてしまうことのないようにするためには、頑丈ななリングが不可欠です。私たちは、大切なダイヤモンドや指輪を守るため、鍛造にこだわって1つ1つ丁寧にお作りしています。