Column コラム

結婚指輪が曲がり変型する理由②

指輪

結婚指輪が曲がり変型する理由

■歪みや曲がりはなぜ起こるのか

 

プラチナは結婚指輪の素材として非常に人気が高いものですが、一方でとても高価なものです。ですから指輪を薄く、幅を狭くしてプラチナの使用量を抑えれば、それだけメーカーも販売店も、しっかり儲けを確保することができます。

 

ですがプラチナは決して硬い素材ではなく、金属としてはむしろ柔らかい部類に属するのです。それなのに強度や耐久性を無視し、極端に薄く仕上げてしまうと指輪の強度が足りず、歪みや曲がりが起こりやすくなります。

 

このような、本質を無視した貧弱な指輪は数多く流通しています。そして歪みや曲がりが起こっても満足なアフターケアさえ受けられず、困り果てている……というお客様が増えています。巻頭の“はじめに”でご紹介したお客様も、指輪を購入した宝石店に相談に行ったところ「直すよりも買った方が安い、と言われてしまって……」と途方に暮れていました。

 

自分たちが作ったもの、販売したものに責任を負わず、その指輪を生涯使い続けるお客様を軽視する。こうした作り手と売り手側の姿勢に問題があるのはもちろんです。ですがこのようなトラブルを避けるためには、お客様自身が指輪選びのポイントを知り、そのうえで「良い指輪」を選ぶことが重要になります。