Column コラム
宝石業界裏話(1)【ダイヤは落ちるが常識?】
指輪のダイヤモンドが簡単に落ちてしまったらショックですよね。
それが脇石のメレーダイヤモンドだとしても同じだと思います。
落ちてしまったらどうするでしょうか?
たいていの人は販売店に文句を、もしくは相談に行くでしょう。
何故石が落ちるのでしょうか?
理由は2つあります。
- 元から石留がしっかりされていない不良品の為、石が落ちる。
- しっかり石留めされていたが、使用中に石を留めている爪が磨耗、ぶつかった衝撃などで変形などした為、石が落ちる。
1については問題外ですが、実際にはかなり多くの不良品が販売されている事実があります。
特にメレーダイヤの石留めに関してはしっかりできていない製品が数多くあります。
そのような製品ですと簡単な衝撃で石は落ちてしまいます。
2に関してですが、指輪は身に付けるものですので知らず知らずのうちに必ず衝撃は受けてしまいます。
『ほとんど着けていないのに!』とか『どこにもぶつけていないのに!』と言う方の指輪を検品すると指輪の爪が衝撃で折れていることがよくあります。
しっかりした製品でも(特にメレーダイヤは)使用方法によっては購入して間もなく石落ちが発生する可能性があるのです。
宝石業界での一番の問題は、販売する際に2に関して全く触れずに販売している点です。
販売店は売りたいが為に、商品の良いところや値段ばかりを強調して、あとあとの使用方法、注意点を全く説明せず、またアフターサービスにも力をいれていないのが現状です。
宝石は一生物です。
一生物だからこそ、長く使う為のアドバイス。
そしてアフターメンテナンスが何より大切になってくるのです。